自分の人生に代打やリリーフはいない ―桑田真澄 

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プロ野球選手の清原和博容疑者(48)が覚せい剤取締法違反(所持)の疑いで逮捕されたことを受け、大阪・PL学園の同級生で巨人でもチームメートとしてプレーした桑田真澄氏(47)が4日、巨人のキャンプ地、宮崎市で心境を語った。

桑田氏「僕が言い続けていた方がよかったのかな」 一問一答(1) (デイリースポーツ) - Yahoo!ニュース
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ただ今言えるのは、野球にはピンチになれば、代打とかリリーフというのもあるんですけど、自分の人生には代打もリリーフもないんですよね。

私たちは自分の人生や生き方を受け止めていかなければなりません。
誰かのせいにしたり、何かのせいにしたりするのは一時の気休めであり、最後まで逃げ切ることはできません。
苦しみや弱さを含めた自分自身と向き合い、それに頷ける生き方をしたいものだと桑田氏のことばをいただきました。

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僧侶としてもう少し考えたいことは、「打席に立つ」ということ。

いざ打席に立つのは他の誰も代わることのできない私ですが、そこに立つに至った経緯を考えることが大切です。誰のおかげで私は打席に立てているのか?

いろいろな人の“おかげさま”が積み重なった結果、打席に立てているわが身の事実を忘れずに。

そういったものへの感謝というのはアタマではわかったつもりになっていても、心の奥底、根っこの部分ではそう思いきれていないのが人間の在り方です。わかっちゃいるけどやめられない・・・だからこそ自分の生き方を意識的に点検することが大切になってきます。

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現役時代、数々のホームランを打ってきた男ですから、また自分の人生でも、きれいな放物線を描く逆転満塁ホームランを打ってもらいたいですしね。それが今の一番の思いですね

桑田氏はこのように語ってくれますが、ここでいう逆転満塁ホームランは清原さんの更生であり今後の社会的成功を意味するものではないと思いたいものです。

仏教の歴史が物語っていますが高みを目指せば目指すほど弱い自分と向き合うことになります。
その弱い自分が辛くて、逃げ出したくて人はまた禁止薬物に走るということは容易に想像できます。

清原さんに必要なのは番長の皮を被った強い自分を誇示するのではなく、そうせざるをえないほど弱かった自分と向き合いそれを受け入れることではないでしょうか。

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今日も読んでくれてありがとう!